■子宮頚部異形成は癌(がん)ではありません!
子宮頚癌(子宮頚がん)は、異形成上皮(軽度→中等度→高度)→上皮内癌(上皮内がん)→浸潤癌(浸潤がん)と進行していくことが知られています。正常な細胞が癌(がん)になる場合、細胞の核の形に変化が現れます。
子宮頚癌(子宮頚がん)では無いものの、正常細胞では無い変化した状態のことを「異形成」と言います。HPV(ヒトパピローマウイルス)の感染によって生じた異形成の大半(90〜95%程度)は免疫力でHPV(ヒトパピローマウイルス)を自然排除し、自然治癒しますが、一部は、軽度→中等度→高度異形成にゆっくりと進行し、やがては癌(がん)になります。途中でヒトパピローマウイルス(HPV)が消滅した場合には異形成も殆どが治癒します。
異形成は将来癌(がん)になる可能性のある病変(前癌病変)ですが癌(がん)ではありません。
異形成の程度が軽い軽度異形成は自然に治り、大部分が将来消えてしまうことが多いので通常は治療は行いません。又、高度異形成で高リスク型ヒトパピローマウイルス(HPV)に感染している場合、子宮頚癌(子宮頚がん)へ進行してしまうことがありますが全てではありません。

私が国立がんセンター中央病院で頂いた資料(上図)には、異形成から子宮頚癌(子宮頚がん)へ進行するのは軽度異形成では1〜2%、中等度異形成では20%程度、高度異形成では40%程度と書かれていました。
また、異形成は可逆性であるため高度異形成から軽度異形成になることもあるそうです。
これは一度組織診を行い高度異形成と診断され、定期的(2、3ヶ月に一度)組織診を受け続けることで異形細胞が採取されることと関係しています。
又、組織診で怪しい細胞・組織を採取しつづけることで無くなってしまう場合もあります。
国立がんセンター中央病院では高度異形成が一度判明した場合、「2ヶ月に一度の組織診検査を1年間続けても異形成が消えない場合は治療(手術)を行った方がいい」という考えでしたが、
別の病院では、「一度高度異形成が出てリスク型ヒトパピローマウイルス(HPV)感染がある場合は治療(手術)を行うのが通常だ」と言われました。
又、婦人科の治療指針の教科書のようなものでは、「高度異形成は稀に上皮内癌(0期の初期癌)を含む場合があるので治療(手術)を勧める」ことになっているそうです。
コルポ診・組織診で確認できるのは目で確認できる範囲の検査結果で、目に見えない部分・届かない部分・内部では進行している可能性が出てくるからです。
実際、高度異形成で手術を行い病理検査の結果で0期の癌(がん)が発見されることも珍しくないそうです。
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