■ワクチンとは
ワクチン(vaccine)はその病原体に感染する前に接種して感染症の予防に用いる医薬品のことです。毒性を無くしたか或いは弱めた病原体から作られ、弱い病原体を注入することで体内に抗体を作り、以後感染症にかかりにくくするという仕組みです。
例えばインフルエンザワクチンなどのウイルス感染が原因の病気を予防することができます。
■ヒトパピローマウイルス(HPV)感染を防ぐワクチン
子宮頚癌(子宮頚がん)や子宮頚部異形成を引き起こす原因の1つであるヒトパピローマウイルス(HPV)に対してもワクチンが開発され海外では既に摂取が行われています。
ヒトパピローマウイルス(HPV)は主に性交渉で感染することが分かっていますので、性交渉経験が無いうちにワクチン接種することが重要です。
2007年7月15日の朝日新聞「ひと」欄にヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン開発者が紹介されていましたのでご紹介します。

―新聞記事ここから―『先日40歳で亡くなった人気女性歌手「ZARD」の坂井泉水さんが患っていた子筥頚がん。日本では20〜30代の患者が急増し、30代の死亡率は10年で2倍になった。世界では年間25万人の女性が亡くなっている。このがんの原因は、ヒトパピローマと呼はれるウイルスだ。
「感染症なら、ワクチンができるはず」。そう思いついたのが20年ほど前。だがこのウイルスを人工的に増やせず、難航した。それならばと考えたのが、球状のウイルスの「殻」だけ作り、本物と誤認させて体内に抗体を作らせる方法の利用。殻の部品となるたんぱく質を作ってしばらく放っておくと、たんぱく質同士が自発的に集まり、殻を作っていた。
昨年6月、同僚の娘に自ら第1号ワクチンを接種した。模様は全豪にテレビ中継された。「研究が実用化されて人の役に立つ幸運は少ない。感動しました」
世界保健機関(WHO)の試算によると、このワクチンが全女性に接種されれば、約60年後には子宮頚がんは地球上から無くなるという。70カ国で承認されているが、日本はまだ臨床試験の段階だ。
「検診の受診率が低い日本でも早く使えるようになって欲しい」。先月来日し、訴えた。
昨年オーストラリアの「今年の人」に選ばれ、英エリザベス女王と晩餐を共にした。「弁護士と技術者志望だった息子たちが医師志望になったのがうれしい』―新聞記事ここまで―
オーストラリアを始め既に世界80ヶ国以上ではHPVワクチン接種が開始されています。オーストラリアの場合、ワクチン接種費用は12〜26歳の女性に無料で行われていますが、男子は自費の為、感染の媒体者になる男子のワクチン摂取が少ないといわれています。
■日本のヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの現状(1)
日本での子宮頚癌(子宮頚がん)ワクチンはまだ治験段階で海外と比べても遅れているような印象を受けますが、外国人のデータがそのまま日本人に当てはまるものではないことや、日本人対象としたヒトパピローマウイルス(HPV)のデータ収集時期が海外より遅れていることをみれば何となく想像できる結果です。
2006年4月からグラクソ・スミスクラインがHPV16型、18型に対するワクチンの治験を開始しており、万有製薬が6月から16型、18型と、尖圭コンジローマの原因となる6型、11型の治験を開始しました。18歳〜26歳のヒトパピローマウイルス(HPV)に感染していない健康な女性1000人を対象に行っているそうです。
記入日:2006年10月1日
■日本のヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンについて(2)
2007年12月18日の日本経済新聞(夕刊)「夕&Eye」欄に『子宮頚がん予防ワクチン、承認へ』というタイトルで日本のHPVワクチンの現状が書かれていました。
―記事抜粋ここから―『今回、英系のグラクソスミスクラインと万有製薬が承認を申請したワクチン(16型、18型)は半年間に三度摂取すれば体内に抗体ができ、HPVの感染を防ぐ。(しかし)限界もある。日本人は別のハイリスク型HPVに感染している人も比較的多くワクチンで完全に防げるわけではない。ワクチンには感染してしまったHPVを除く効果はない。性交未経験の若い世代に摂取することが重要。普及への課題が約四万円とみられる摂取費用負担と親の理解。(しかし)日本では議論すら始まっていない。』―記事抜粋ここまで―
記入日:2007年12月20日
■日本のヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン摂取について 管理人@sarryの思うこと
いよいよ日本でもHPVワクチン接種が始まりそうです。摂取費用負担者は国なのか、親なのか、まだ議論すら始まっていないそうですが「少子化だ!子供を産もう!」と叫んでいる国が負担するのは当然な気がします。子供を産んでいない女性の全てが子供を産むことを望んでいないわけではないと思います。産みたくても産めない事情を抱えている女性も多いのではないでしょうか。
管理人@sarryの主治医は不妊治療も行っているそうですが、病院によって差はあるでしょうが体外受精の場合1回50万円程かかるそうです。「不妊治療費を平均1,000万円程支払って子供を授かろうとしている。中には3,000万円程でようやく授かった方もいます。」と言っていました。
私もこれから妊娠・出産を控えている1女性として仮に不妊治療を受けることになったら…と考えたことがあります。「2〜3回位は体外受精までの不妊治療を受けるかもしれないけど、それ以上は受けないだろうな〜」…もちろん実際にそうなってみなければ分かりませんが今はそう思います。
でもこれは子宮が残っていることが前提です。子宮頚癌(子宮頚がん)で子宮摘出してしまっている方もいます。
少子化対策を考えるならばまずその前に子供を産む女性の健康を、子宮を守る対策にも力を入れて欲しいと思います。
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