■子宮頚癌(子宮頚がん)ってどういう病気?

子宮頚癌(子宮頚がん)とは、子宮頚部(頚管)に発生する癌(がん)のことです。
子宮頚癌(子宮頚がん)には、子宮粘膜を覆った扁平上皮にできる扁平上皮癌(扁平上皮がん)と頚管粘液を分泌する腺組織にできる腺癌(腺がん)の二つの型があります。
子宮頚癌(子宮頚がん)は非常に進行が遅いのが特徴で、10年も表面細胞に限局している事があります。しかし時には1年以内に進行性になることもあり、癌(がん)が表面細胞を越えて拡がりはじめると、その進行は速く、治療をしなければ、2〜3年で死に至ります。
子宮頚癌(子宮頚がん)は前癌病変(前がん病変)である異形成や癌(がん)が上皮内にとどまっている初期段階で治療できれば、5年生存率はほぼ100%です。
又、子宮頚癌(子宮頚がん)は子宮の入り口で発生するため、産婦人科で簡単に検査することができるので妊娠検査や他の婦人科の症状で検査するときに一緒に発見されることが多いです。
■子宮頚部の場所と役割について
子宮頚部は子宮(胎児が発生する空洞の筋肉組織)の下部にあります。子宮頚部の直径は約2〜2.5cmで、膣または産道の中へ2.5cmほど円筒状に突き出していて子宮体につながっています。
子宮頚部は子宮から出てくる月経血やその他の組織を通す弁の役割をし、精子はここを通って受精にいたります。また、子宮頚部は子宮へ異物、水や感染源が入るのを防いでいます。
妊娠中には出産まで子宮頚部が胎児を保護しています。
■子宮頚癌(子宮頚がん)の要因について
子宮頚癌(子宮頚がん)のうち、扁平上皮癌(扁平上皮がん)の原因は他のどの癌(がん)とも違い、ほぼ100%高リスク型ヒトパピローマウイルス(HPV)の長期感染であることが判明しています。しかし、高リスク型ヒトパピローマウイルス(HPV)に感染しても長期感染しなければ異形成や子宮頚癌(子宮頚がん)になることはありません。長期感染させてしまう要因には喫煙やストレスなどによる免疫力低下などが関係しています。
又、クラミジア感染をはじめ、性感染症(STD)に感染していると性器に炎症があるために他のSTDにも感染しやすくなります。性器を不衛生や栄養不足(特にビタミンA、ビタミンC、βカロチン)は免疫力の低下につながるので注意が必要です。
一方、腺癌(腺がん)の原因はヒトパピローマウイルス(HPV)以外の理由も考えられ、詳しいことはまだよく分かっていません。
■子宮頚癌(子宮頚がん)の症状について
初期の子宮頚癌(子宮頚がん)の自覚症状は全く無いので見逃すことが多いです。人によっては初期の段階でも性交渉後に出血があったり月経以外の不正出血が起きたり、褐色やピンクのおりものが増えるといった症状が出ることがあります。
進行するにつれて不正出血、性交渉後の出血などがあり、さらに転移が起こると腹痛と背部痛が加わることもあります。
■子宮頚癌(子宮頚がん)の進行期分類について
子宮頚癌(子宮頚がん)の進行期は子宮体癌(子宮体がん)とは異なり、手術をしなくても治療前に診断できます。
0期…非常に早期の癌(がん)。子宮頚部の上皮内にのみ認められる。
1a1期…筋層浸潤の深さが3ミリ以内、広がりが7ミリ以内。
1a2期…筋層浸潤の深さが3ミリを越え5ミリ以内、広がりが7ミリ以内。
1b1期…癌(がん)が4センチを越えない。
1b2期…癌(がん)が4センチを越える。
2a期…癌(がん)は膣内に広がっているが、子宮頚部の周辺の組織(子宮傍組織)には広がっていない。
2b期…癌(がん)が子宮傍組織に広がっているが、骨盤壁または膣壁下方部分1/3を越えていない。
3a期…膣壁下方部分1/3を越えるが、骨盤壁には達していない。
3b期…骨盤壁にまで達している、または尿管が潰れ水腎症や無機能腎を認める。
4a期…膀胱や直腸の粘膜へ癌(がん)が広がっている。
4b期…遠隔転移をしている。
■子宮頚癌(子宮頚がん)の治療法について
子宮頚癌(子宮頚がん)の治療法は一般的に手術、放射線治療、化学療法です。
0期基本的に子宮摘出は不要で、膣から子宮頚部の癌(がん)病変部だけを円錐状にくりぬく「円錐切除法」か、或いはこれにレーザー治療を追加します。子宮を温存できるので治療後に妊娠・出産もでき、お腹を切らないので術後の回復も早いです。
1期は進行期が細かく分かれるので注意が必要で、0期に近い極初期のものから実質2期より進んでいる1b2期までが1期になります。妊娠希望の場合は1a1期は子宮温存可能です。
1a2期からは子宮摘出が必要で、1a2期は準広汎性子宮全摘出。1bは広汎性子宮全摘出で骨盤内リンパ節廓清も行います。
1b2期ではリンパ節は骨盤だけでなく更に上方の大動派リンパ節廓清も必要です。1b2期は全例、1b1期でも約半数は術後に補助治療(化学療法か放射線照射)が必要です。
3期では手術は不可能になり放射線治療中心になります。ここでの放射線治療は通常、腔内照射に加え外部照射をする。化学療法を放射線治療と同時併用する化学放射線療法という新しい治療法もある。これは全生存期間を延長させるという統計結果が得られています。
4期では根治は不能と考えた方がよく、化学放射線療法、腔内照射と外部照射の併用などの治療を行います。4b期になると痛みなどを軽減させるための放射線治療や全身的化学療法などになります。
又、術前化学療法という新しい治療法もあります。手術の前に抗がん剤を投与して癌(がん)を小さくする方法です。3〜4期では1〜2期の状態に戻す事ができ、その後に手術または放射線の治療を行います。手術前の化学療法で約80%の患者に効果が認められ、1b2期以上から用いられることが多いです。
■子宮頚癌(子宮頚がん)の新治療法「広汎子宮頚部摘出手術」について
この治療は癌(がん)がやや進行した1a2期から1b1期までが対象になります。通常、1a2期から子宮摘出が必要になりますが、癌(がん)が2センチ以内か腺癌(腺がん)、周囲のリンパ節への転移が無い場合には子宮を残すことができる広汎子宮頚部摘出手術を受けることが可能です。
広汎子宮頚部摘出手術は、子宮頚部と膣の一部、周囲のリンパ節と子宮をお腹の中で支える組織(基じん帯)を切り取り、残した子宮体部と膣を繋ぐ方法です。
子宮を温存できるので術後、妊娠・出産することも可能で日本での出産例もあります。この新手術は欧米でも約18年前に始まり、既に100人以上の赤ちゃんが誕生しています。
ただ、妊娠しても早産しやすい傾向があり、子宮の入り口を縛り直す緊急手術を行う場合もあります。
欧米データでは癌(がん)の再発率は子宮全摘出手術と変わりませんが、妊娠中も画像診断などで再発していないかチェックする必要があります。
慶応大学病院では2002年から2005年4月までに女性20人に実施しており、術後の出産例もあります。
広汎子宮頚部摘出手術を実施している医療機関は倉敷成人病センター(岡山県倉敷市)、札幌医大、東北大(仙台市)、九州大(福岡市・2005年掲載時、計画中)などです。
又、『みんなの異形成体験談』で広汎子宮頚部摘出手術を受けた方の体験談を掲載しています。
管理人@sarryの子宮頚部 異形成体験談
異形成を告知されてから受けた検査や治療・手術そしてこれまでの記録です
子宮頚部 異形成について
子宮頚部異形成を正しく理解するために必要な情報を公開しています
よくある質問
管理人@sarryに寄せられた疑問・質問をまとめました。 ![]()
あなたがお持ちの疑問・質問が無いかbbs等書込み前にご一読ください
子宮頚部 異形成 専用bbs
子宮頚部 異形成、ヒトパピローマウイルス(HPV)、細胞診、組織診など
各種検査や円錐切除術や治療法などについて、あなたの不安をお話できます
当bbs掲示板内に書かれている内容には個人差があり、そのままあなたに当てはまるものではありません。又、管理人@sarryは医療従事者ではありませんのでコメントは「私の場合はこうでした」「私はこういう説明を受けました」「私だったらこう思います」という個人的意見です。あくまで参考程度にし、詳しくはあなたの状態をよくご存知でもある主治医にご相談・ご確認くださいますようお願い致します。
みんなの子宮頚部異形成、子宮頚癌(子宮頚がん)体験談
子宮頚部 異形成、子宮頚癌(子宮頚がん)を乗り越えてきた女性達から寄せられた体験談を
掲載しています ![]()
受けておきたい婦人科検診
女性にとって恐ろしいのは子宮頚癌だけではありません。
他にも受けて欲しい婦人科検診について記載しています
免疫力UP!目指せ☆ステキな女性と健康生活
高度異形成の治療から2年半、子宮頚部細胞診結果クラス1を維持し
子宮頚部異形成の再発を防ぐために免疫力を上げる生活の秘訣や
日々の様子、免疫力や抵抗力UPに関する情報を公開する
管理人@sarryの個人ブログです![]()
■是非読んで欲しい免疫力UP!テーマ記事
新コンテンツ登場!
女性に役立つ情報コーナー
管理人@sarryについて
「子宮がん患者に100の質問」に答えています。
募集、お知らせコーナー
![]()
![]()
当サイト「子宮頚癌(子宮頚がん)と異形成」は2007年4月9日、Yahoo!JAPANに登録されました。>>登録ページを見る