カテゴリー: HPV/ヒトパピローマウイルスについて

子宮頸がんや異形成の原因の1つ、HPV(ヒト・パピローマ・ウイルス)について、

・HPVの型を調べる検査
・HPVを自然排除する方法
・HPV感染予防
・再感染予防
・男性のHPV感染

など、分かりやすく説明しています。

  • ヒトパピローマウイルス(HPV)とは?異形成や子宮頸がん、尖圭コンジローマの原因菌

    HPV(ヒト・パピローマ・ウイルス)とは?子宮頸がんや異形成の原因菌

    1970年代後半、子宮頸がんの組織中にヒトパピローマウイルス(HPV)の遺伝子が見つかったという検査結果から、ヒトパピローマウイルス(HPV)が子宮頸がんを引き起こす犯人ではないかと研究され始めました。

    子宮頚がんや異形成の組織中に見つかるのは、「ある特定の型」のヒトパピローマウイルス(HPV)が多いということが判明。

    子宮頸がんや異形成を引き起こす「高リスク型(High risk type)」と、がんの元にはならないもののイボを作る「低リスク型(Low risk type)」とに分類されています。

    ヒトパピローマウイルス(HPV)は、2007年9月現在分かっているだけで300以上のHPV遺伝子型(タイプ)があり、子宮頸がんの原因に関連しているのは、数種類の「高リスク型」

    しかし、高リスク型に感染しても全員が発がんするのではなく、免疫力の低下や、喫煙などの要因が引き金となり、HPVの長期感染が続き、異形成へと進行、子宮頸がんになることが分かっています。

    低リスク型HPVは、「尖圭コンジローマ(せんけいコンジローマ)」という治療可能なイボを作ります。

    HPVは性交渉があれば誰でも感染するありふれたウイルス

    HPV(Human Papilloma Virus:ヒトパピローマウイルス)は、とてもありふれたウイルス。

    性交渉の経験がある女性の80%程度は、一生のうちに一度はヒトパピローマウイルス(HPV)に感染するといわれています。

    子宮頸がんは扁平上皮がん(へんぺいじょうひがん)と腺がん(せんがん)の2つに分けられますが、HPVが関係するのは「扁平上皮がん」

    腺がんについては、原因など詳しいことは分かっていません。当ブログ「リンクページ」に、腺がん体験記などへの紹介リンクがありますので、腺がんの人は訪れてみてください。

    ヒトパピローマウイルス(HPV)に感染するとどうなるのか?

    ヒトパピローマウイルス(HPV)は、性交渉で感染するSTD(性感染症)です。

    HPVは子宮頸がんや異形成を引き起こす原因の1つですが、感染しただけで子宮頸がんになるわけではありません。

    感染したHPVの殆どは子宮頸部の表面細胞に付いただけで、しばらくすると免疫力や新陳代謝などで細胞とともに剥げ落ちるからです(7~8ヶ月という報告もある)

    ところが感染部分に小さな傷があったり、免疫力の低下などでヒトパピローマウイルス(HPV)が長期感染すると、細胞深く侵入して定着。細胞の異常分裂を引き起こし異形成や子宮頸がん化へと進行します。

    高リスク型HPV感染例の1~3%が前がん病変(異形成)まで至り、そのうちの25%が子宮頸がんになると言われています。

    これらのデータを合わせて考えると、HPVに感染した女性1万人のうち約3~7人が子宮頸がんを発症する計算になります。

    HPVが感染(潜伏)する場所

    • 外陰部
    • 咽頭
    • 肛門周辺
    • 肛門内
    • 尿道口
    • 子宮頸部
    • 陰茎亀頭部周辺

    以前は肛門を使用した性交渉といえば男性同士の同性愛者が多かったのですが、近年ではごく普通の若い女性にも肛門を使用した性交渉が広がりつつあります。

    HPV感染は子宮頸がんや異形成のみでなく、大腸がんや肛門がん、咽頭がんの原因にもなるので、今後は女性の罹患も増えると予想されます。

    HPVの潜伏期間は?10年を超えることもある

    ヒトパピローマウイルス(HPV)の潜伏期間についてなど、詳しい事は分かっていません。

    最終性交渉から10年以上経て、異形成が発見されることもあるそうです。これはつまり、「最後の性交渉から10年近くHPVが潜伏していた」という意味です。

    日本人にとっての高リスク型HPVと低リスク型HPV

    上記したように、欧米人女性には高リスク型でも日本人女性には低リスク型だったり、その逆だったり、欧米人のデータがそのまま日本人に当てはまるものでも無いようです。

    管理人@sarryの主治医から得た「日本人女性にとってのヒトパピローマウイルス(HPV)高リスク型、低リスク型などについての情報」を掲載しておきます。

    • 低リスク型HPV(心配無し):6、11、42、43、44、53、54、70型
    • リスク型HPV(少しリスクがあるが大したことは無い):35、56、59、61、66、80、82型
    • 高リスク型HPV16、18、31、33、39、51、52、58型

    HPV感染は遊びすぎが原因?経験人数が1人でも感染する可能性はある

    「性交渉の経験がある女性の80%は、一生のうち一度は感染する」

    それくらいありふれた「ヒトパピローマウイルス(HPV)」ですが、性交渉で感染することから陰湿なイメージを持つ方もいるかもしれません。

    相談した友人にヘンな目で見られ避けられるようになったり、恋人に「俺が移したんじゃない!浮気したんだろ!」と言われたり・・・中には「遊んでいる人がなる病気だ」と言われ、傷ついている女性もいます。

    その友人や彼はHPV検査を受けた事があるのでしょうか?

    自分が感染しているかどうかも確かめずに、「私は大丈夫!部外者です」と言える、その自信はどこからくるのでしょう?HPV検査を受けていたら、結果が出るまでの間、不安じゃなかったのかな・・「身近に感染者がいるのだから私も感染しているかも・・・」と不安を感じることはないのでしょうか?せめて検査を受けてから言って欲しいものです。

    誰から移されたか調べたい!HPV感染元探し

    中には、「いつ・誰から感染したか?」ヒトパピローマウイルス(HPV)感染元探しに躍起(やっき)になる人もいるかもしれません。

    ですが、「性交渉の経験がある女性の80%は、一生のうち一度は感染する」くらい有触れたものです。仮に感染元が分かったところで、異形成や子宮頸がんになった事実は変わりません。

    感染元が分かれば異形成や子宮頸がんが治るのであれば、感染元探しの意味はありますが、そんなことはありません。気持ちはとてもよく分かりますが、HPV感染元探しは無意味だと割り切って、体を治す事に専念すべきだと管理人@sarryは思います。

    HPV感染が男性に及ぼすリスク

    現在のところ「ヒトパピローマウイルス(HPV)」が男性に与える影響についてはよく分かっていませんが、高リスク型HPVが陰茎がん(いんのうがん)や肛門がん、咽頭がんなどを引き起こす原因になることがあるといわれています。

    HPVは、尿道から前立腺内に侵入して留まり、精液の中に混じり排出されている場合があります。

    子宮頸がんの女性のセックスパートナーである男性の性器に何も症状がないにもかかわらず、その男性の精液中に子宮頸がんと同型の高リスク型HPVが高い確率で検出されているとの報告もあります。この場合、HPVが精液からセックスパートナーへ感染する可能性も考えられます。

    男性のHPV感染について思うこと

    上に記載した情報(精液からHPV感染の可能性があるということ)は、”そういう可能性があります”ということであって、必ず精液からも感染するという意味ではありません。HPVに感染している男性の全ての精液からHPVが検出されるという意味でもないと思います。

    「もし自分のパートナーの前立腺内にHPVがいたら・・・」と考えると、子供を作ろうにも不安になりますが、男性にも自己免疫力が備わっていることを思い出してください。

    そして自分も免疫力を低下させないことで、万が一体の中にHPVが入っても自然排除するんだ!と管理人@sarryは考えるようにしています。

    [kanren id=”171″]

    参考:管理人@sarryが免疫力アップのためにやっていること

     

  • HPVワクチン接種の費用と副作用、(再)感染予防について

    HPV(ヒト・パピローマ・ウイルス)の感染予防法

    2019年7月現在、HPV(ヒト・パピローマ・ウイルス)感染を防ぐ方法は3つ。

    1. HPVワクチン接種
    2. コンドームの使用
    3. 男性器を石鹸でよ~く洗う

    それぞれのメリットやデメリット、詳細について記載します。

    1、HPVワクチンの接種

    HPV感染予防で有効なのが、HPVワクチンの接種。
    HPV(ヒト・パピローマ・ウイルス)は、性交渉で感染することが分かっているので、性交渉経験が無いうちにワクチン接種することが重要。

    <2019年7月追記>
    HPVワクチン接種することで、異形成(cin2+)を治療する効果があることが判明しました。詳しくは▼下記に記載。

    HPVワクチン接種でHPV感染症と異形成(CIN2+)を治療できる効果があることが判明 2019.6

    2019年6月、HPVワクチン接種が、異形成の治療にも有効だとの研究結果が発表されました。

    これらの結果から著者らは、HPVワクチン接種プログラムは、接種対象の若い女性のHPV感染症とCIN2+を大きく減らすだけでなく、集団免疫効果で男性を含む母集団全体の肛門性器疣贅を減らす効果が見られた。また、接種対象の年齢を幅広くし、ワクチンカバー率を高めると集団免疫の効果がより早く現れることが示唆されたと結論している。

    引用:日経メディカル Lancet誌から「HPVワクチンは子宮頸部上皮内異形成を減らす」HPV感染率や肛門性器疣贅では集団免疫効果も見られる

    HPVワクチンの接種は、性交渉が未経験のうちに打たなければ意味はないとされてきました。

    が、2019年6月に「異形成の治療にもHPVワクチン接種が有効」だと分かってきました。これが本当ならば、既に感染しているHPVについても効果がある、ということになります。

    HPVワクチン接種は、肛門性器疣贅(尖圭コンジローマ)の予防効果もあり

    上記研究結果から、HPVワクチン接種はHPV感染を予防するだけでなく、異形成の治療、さらには「肛門性器疣贅(尖圭コンジローマ)」の予防にも効果があることが分かりました。

    「HPVワクチンの積極的な接種勧奨の再開を」:日経メディカル https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/201907/561661.html?n_cid=nbpnmo_twbn #日経メディカル

    HPVワクチン 日本で推奨再開に向けての動き 2019.7

    2010年から日本でもHPVワクチン接種が開始されました。

    2019年現在、日本でもHPVワクチン接種は行われています。が、当初の期待とは裏腹に、副作用についての報道が多く、国からのHPVワクチン推奨は引き下げられたままの状態。

    HPVワクチンが定期接種になった2010年当初は、約7割がHPVワクチン接種を受けていましたが、日本政府の積極的な接種勧奨が中止・引き下げられたことで、2019年現在のHPVワクチン接種率は1%以下。。

    一方、HPVワクチン開発者のイアン・フレーザーがいるオーストラリアでは、HPV接種が進み、子宮頸がんの撲滅も視野に入るほどの効果が出ています。

    堀江貴文さんもHPVワクチン接種の再開を訴える

    予防医療普及協会顧問の稲葉可奈子氏(関東中央病院[東京都世田谷区]産婦人科)は、「HPVワクチンが諸外国で効果を上げている。特にHPVワクチンの接種に積極的に取り組んできたオーストラリアでは子宮頸癌の撲滅も視野に入ってきている。日本人だけがHPVの感染リスクにさらされる状況にあることを、産婦人科医としてこれ以上見過ごすことはできない」と主張する。

    引用:日経メディカル 産婦人科医とともに堀江貴文氏らが訴え
    「HPVワクチンの積極的な接種勧奨の再開を」

    日本では、副作用の懸念からHPVワクチン推奨は積極的に行われなくなりました。

    副作用はどのワクチン接種にも、起こるリスクはつきもの。オーストラリアの子宮頸がん減少効果をみれば、今後の推奨見直しは近そう。今後も継続して新情報アップします(#^^#)

    【記録】日本のHPVワクチン接種の現状(3)2010.10.22

    「HPVワクチン」が日本でも接種可能になり、当サイトbbsやメールでも「HPVワクチン接種しました」というご報告や体験談が多く寄せられています(寄せて下さった方、ありがとうございます。)

    HPVワクチンを接種すれば全てのHPV型の感染を防げるということではありませんが、欧米の研究では子宮頚癌の70%はHPV16型と18型が原因とみられており(これがそのまま日本人に当てはまる訳ではないかもしれませんが)、HPVワクチンを接種することで子宮頚がんになる女性がかなり減少するのは明らかです。

    しかしながら、他にも子宮頚がんの原因となるHPV型はありますので、HPVワクチンを接種したからといって、一年に一度の婦人科検診を受けなくて良いというものではありません。

    HPVワクチン接種された方も、これから接種される方も、そして接種しない方も、一年に一度の婦人科検診を怠らないようにお勧めします。

    又、2010年10月現在、高額(皆さんのお話を聞いていると15,000円前後~21,000円前後。これを3回接種する)になるHPVワクチン接種について、国と地方自治体で半分ずつ負担し、無料接種できるようになりそうです。

    管理人@sarryもまだ接種していませんし、現時点では、今後も特に受けようとは思っていないのですが、これから思春期を迎えて成長していく女の子たちの事を考えると、家庭の負担無しに全ての女の子がHPV接種できるようになっていくことは、大変望ましいことだと思っています。

    記入日:2010年10月22日

    【記録】日本のHPVワクチン接種の現状(2)2007.12.20

    2007年12月18日の日本経済新聞(夕刊)「夕&Eye」欄に、『子宮頸がん予防ワクチン、承認へ』というタイトルで、日本のHPVワクチンの現状が書かれていました。

    『今回、英系のグラクソスミスクラインと万有製薬が承認を申請したワクチン(16型、18型)は半年間に三度接種すれば体内に抗体ができ、HPVの感染を防ぐ

    (しかし)限界もある。

    日本人は別のハイリスク型HPVに感染している人も比較的多くワクチンで完全に防げるわけではない。ワクチンには感染してしまったHPVを除く効果はない。性交未経験の若い世代に接種することが重要。普及への課題が、約四万円とみられる接種費用負担と親の理解。

    (しかし)日本では議論すら始まっていない。』

    記入日:2007年12月20日

    【記録】日本のHPVワクチン接種の現状(1)2006.10.1

    日本での「子宮頸がんワクチン」は、まだ治験段階で海外と比べても遅れています。

    外国人のデータがそのまま日本人に当てはまるものではないことや、日本人対象としたヒトパピローマウイルス(HPV)のデータ収集時期が海外より遅れていることをみれば何となく想像できる結果ではないでしょうか。

    2006年4月から、製薬会社「グラクソ・スミスクライン」がHPV16型、18型に対するワクチンの治験を開始しており、「万有(ばんゆう)製薬」が6月から、16型、18型と、尖圭コンジローマの原因となる6型、11型の治験を開始しました。

    18歳~26歳の、「ヒトパピローマウイルス(HPV)に感染していない、健康な女性1000人」を対象に行っているそうです。

    記入日:2006年10月1日

    ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン開発者:イアン・フレーザー

    2007年7月15日の朝日新聞「ひと」欄に、「ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン開発者」が紹介されていましたのでご紹介します。

    HPVワクチン開発者イアン・フレーザー

    『先日40歳で亡くなった人気女性歌手「ZARD」の坂井泉水さんが患っていた子筥頚がん。

    日本では20~30代の患者が急増し、30代の死亡率は10年で2倍になった。

    世界では年間25万人の女性が亡くなっている。このがんの原因は、ヒトパピローマと呼はれるウイルスだ。

    「感染症なら、ワクチンができるはず」。そう思いついたのが20年ほど前。

    だがこのウイルスを人工的に増やせず、難航した。

    それならばと考えたのが、球状のウイルスの「殻」だけ作り、本物と誤認させて体内に抗体を作らせる方法の利用。

    殻の部品となるたんぱく質を作ってしばらく放っておくと、たんぱく質同士が自発的に集まり、殻を作っていた。

    昨年6月、同僚の娘に自ら第1号ワクチンを接種した。模様は全豪にテレビ中継された。

    「研究が実用化されて人の役に立つ幸運は少ない。感動しました」

    世界保健機関(WHO)の試算によると、このワクチンが全女性に接種されれば、約60年後には子宮頸がんは地球上から無くなるという。

    70カ国で承認されているが、日本はまだ臨床試験の段階だ。

    「検診の受診率が低い日本でも早く使えるようになって欲しい」。先月来日し、訴えた。

    昨年オーストラリアの「今年の人」に選ばれ、英エリザベス女王と晩餐を共にした。

    「弁護士と技術者志望だった息子たちが医師志望になったのがうれしい』

    オーストラリアを始め、既に世界80ヶ国以上では、HPVワクチン接種が開始されています。

    オーストラリアの場合、ワクチン接種費用は12~26歳の女性に無料で行われていますが、男子は自費のため、感染の媒体者になる男子のワクチン接種が少ないといわれています。

    <2019.7追記>
    HPVワクチン接種に積極的だったオーストラリアでは、子宮頸がんは根絶状態。若い女性から性行為対象年齢の男性女性へとHPVワクチン接種対象者を広げることで、HPV感染者が減ったことが高評価されています。

    ワクチンとは

    ワクチン(vaccine)」は、その病原体に感染する前に接種して、感染症の予防に用いる医薬品のこと

    毒性を無くしたか或いは弱めた病原体から作られ、「弱い病原体を注入することで体内に抗体を作り、以後、感染症にかかりにくくする」という仕組みです。

    例えばインフルエンザワクチンは、インフルエンザ菌によるウイルス感染が原因の病気を予防(もしくは症状を軽く)することができます。

    2、コンドームの使用でHPV感染予防できる?100%は防げない

    HPVワクチン以外にHPV感染を防止する方法として有効なのが、コンドームを使用した性交渉。

    ただ、100%のHPV感染予防はできません。理由は、コンドームで覆われない部位にもHPVは存在するから。

    3、いちばん簡単なHPV感染予防法:石鹸で洗う

    「ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染はありふれたもの」ですが、できれば HPV感染を防ぎたい ですよね。

    特に、異形成や子宮頸がんの治療・自然治癒経験者はHPV再感染を不安に思った経験があると思います。

    ここからは管理人@sarryが主治医に聞いた情報であり、あくまで参考程度に読んで欲しいのですが「ヒトパピローマウイルス(HPV)は石鹸でよく洗うことで排除できる」そうです。

    (詳しくは『術後1年検診~管理人の異形成体験談』をお読みください)

    石鹸で男性器を洗うとHPVは消滅できる?

    管理人@sarryの主治医は、まだ日本でHPVの研究が行われていない頃から積極的に研究を行ってきた医師で「花粉も払えば落ちるのと同じで、HPVも手や皮膚、男性器についても落とせばいなくなる」と仰っていました。

    男性の精液からHPVが検出されることもあるので、男性のHPV感染を100%防ぐことは難しいのかもしれません。

    ただ、性交渉を終えた男性が、男性器の粘膜内にHPVが入り込む前に石鹸で男性器やその周辺をしっかり洗っていれば、男性のHPV感染も減るとの見解でした。

    <2009/07/27追記>
    上記内容・主治医と管理人@sarryの会話のやり取りについて、この情報は一般的な見解では無いかもしれません。あくまで1人の医師の見解であり、その患者との会話のやり取りである事をご了承下さい。

    HPV再感染が怖いあなたへ

    私は以前から、異形成の治療後に過剰にHPV再感染を恐れていたわけではありません。今でもその気持ちは変わりません。全く気にしていないと言っても過言では無いかもしれません。

    「男性器内や精液中にHPVが含まれることもある」という情報を知ってからも、「私のパートナーもそうかも?」と気にした事は殆どありません。

    もちろん、HPVについてはよく分かっていない事も多いので、男性器に付着したHPVがどれくらいの確率で男性器内に入り込むのか?そうなるまでの期間はどれくらいか?など分からないこともあります。パートナーが男性器に付着して持って帰ってきたHPV全てを、石鹸で洗うことで100%確実に排除出来るとは思っていません。

    ですが、この事を知ったことで、「万が一、パートナーが他の女性と関係する時には、(避妊の観点からも)自分で用意したコンドームを必ず使用して、性交渉後にはなるべくすぐに必ず石鹸でよ~く洗って、帰宅後は改めて私がよ~く洗う」事で、少なくとも何もしないよりは、かなりの確率で私への新たなタイプのHPV再感染は予防できると思っているのです。

    異形成や子宮頚がんを治療したとしても、また感染してしまうのではないか・・・そう思うと怖くて性交渉(SEX)できません」という相談も、当ブログに寄せられています。

    管理人@sarryも全く考えなかったわけではありませんが、HPVについての知識をある程度深めていく中で、辿り着いた答えがあるので共有します。

    『ヒトパピローマウイルス(HPV)感染自体はありふれたものだということ。

    高リスク型HPVに感染しても子宮頸がんへ進行するのはごく一部だということ。

    その前の異形成の段階で治療できるということ。

    半年~1年に一度検診を受けていれば異形成(又は初期の子宮頚癌)で発見できるということ。

    性交渉前に男性器を石鹸でよく洗うことでかなりのHPVを排除できるということ。

    男性も免疫力でHPVを自然排除するということ。

    そして万が一、再感染してしまっても自然排除する自己免疫力があるということ。

    その為に普段から免疫力を低下させない生活を送ることが大切だということ。』

    HPVの再感染が頭をよぎるとき、管理人@sarryはこれらのことを思い出して、免疫力を上げる生活が送れているかどうか、今の生活を見直すようにしています。

    参考:管理人@sarryが免疫力を上げるためにやっていること

     

     

    [say name=”管理人@sarry(さりぃ)” img=”https://indivi.net/wp-content/uploads/2018/05/iconsmall-1.png”]上記記事を読んでも分からないことがあれば、異形成 専用掲示板 でお尋ねください[/say]

  • HPV検査とは?2つの種類、費用、受けるメリット・デメリット

    HPV検査とは?種類

    HPV(ヒト・パピローマ・ウイルス)には2種類あるので、HPV検査を受ける際は注意が必要。

    1. HPV-DNA遺伝子型検査・・感染しているHPV型が分かる検査(51型、16型、など)
    2. HPV検査・・HPV感染の有無(陽性、陰性のみ)

    管理人@sarryがおすすめなのは、HPVの型まで調べることができるDNA型検査。

    異形成や子宮頸がんがある場合は、HPVに感染しています。免疫力による対外排除でHPV陰性になっている場合もありますが、異形成が継続している場合はHPV陽性です。

    HPV遺伝子型検査は、異形成の治療や手術を受けるかどうか迷う場合の判断材料として受ける場合が多いので、遺伝子(DNA型)を知ることにメリットがあります。検査を受ける際には、事前に確認するのがおすすめです。

    HPV検査が受けられる病院

    病院の婦人科(男性は泌尿器科)で受けるのがおすすめ。

    万が一、HPV感染が陽性だった場合の治療の有無や、生活のアドバイスなどももらえます。ただ、人によってはすぐに受診できない環境だったり、家族に内緒で受けたい人もいますよね。

    そういう人におすすめなのが、自宅でHPV検査が受けられる性病キット。

    パッと見、検査キットとは中身が分からないように届き、検査結果はネットで確認できるので安心。受けられない環境だからと放置するよりは、自宅でできる検査キットを利用するのも一手。

    使用した感想をクチコミレビューしているので参考にしてみてください。

    参考:自宅でできるHPV検査キットの感想を口コミレビュー

    HPV-DNA型判定検査(HPV遺伝子検査)とは?どんな人におすすめ?

    HPV-DNA型判定検査(HPV遺伝子検査)」とは、感染しているヒトパピローマウイルス(HPV)のDNA型を調べる検査のこと。

    ヒトパピローマウイルス(HPV)のDNA型を調べる意味はあるのか

    これまでの研究結果から、子宮頸部にヒトパピローマウイルス(HPV)が長期感染することによって 子宮頸部異形成 が発生し、その中で高リスク型のHPVに感染しているものの一部が子宮頸がんへと進行していくということが判明しています。

    このことから、子宮頸部細胞診 で子宮頸部異形成だと診断された人は、自分が感染しているヒトパピローマウイルス(HPV)のDNA型を調べ、ある程度今後の進行度合いや治療法などを推測することができるとされています。

    異形成の治療・手術を受けるかどうかの判断材料になる

    管理人@sarryは高度異形成が約1年間続き、円錐切除術を勧められました。

    ただ、異形成はがんではないので、どのタイミングで手術を受けるか?すごく迷います。自然治癒や組織診を続けることで病巣が取り切れることもあるので、もしかして次の検査では異形成が無くなっているんじゃないか・・と期待したり。妊娠・出産を希望する場合も、できれば手術は避けたいですよね。

    • HPV検査(DNA型)を受け、高リスク型HPVに感染していれば手術や治療を受ける
    • 低リスク型HPVやHPVが陰性の場合は、もう少し経過をみる

    といった判断材料の1つになります。

    次の再検査までの期間をあけることも可能

    いちど異形成が判明すると、3ヶ月に一度の定期検査が必要になります。

    年4回とはいえ、検査を受け、2週間後くらいにまた結果を受けに受診する・・異形成の検査(経過フォロー)だけで、年8回も婦人科に行くことに。。働いている女性、幼い子供がいる女性にとってはけっこうな負担。

    低リスク型HPVやHPV検査が陰性ならば、たとえば4ヶ月に一度など再検査までの期間に猶予を持たせることも可能です(主治医の判断による)

    ヒトパピローマウイルス(HPV)の型を調べる意味はどれくらいあるのでしょうか?

    上記研究結果からも分かるように、子宮頸がんへ進行するのは、「高リスク型HPV」だということです。

    高リスク型HPVに感染していなければ異形成を放置しておいてよいということではありませんが、自分が感染しているHPV型を知ることである程度の予測を立てることはできます。

    現在、高リスク型HPVとされているのは、16型・18型・31型・33型・35型・45型・51型・52型・56型・58型など。18型は欧米での研究結果では高リスク型とされていますが、日本では自然治癒することが多いそうです。

    また、欧米の報告では52型、58型は子宮頸がんから見つかることが少ないとされていますが、日本では発見される確率が高いそうです。したがって欧米での研究結果がそのまま日本人に当てはまるということでもないようです。

    もし高リスク型のHPVが見つかった場合でも、その異形成が確実に がん化することはありません。

    最もがん化の率が高いと考えられているHPV16型が見つかった場合でさえ、約20%にしか がん化 は起こりません。また、HPV18型は欧米での研究から高リスク型に分類されています。

    HPV18型は日本人を対象にした研究結果では子宮頸がんから見つかる確率は低いものの、子宮頸部腺がんでは約50~70%に見つかりますので確かに高リスク型のウイルスと言ってよいと思います。

    (HPV18型に感染すると約50~70%が子宮頸部腺がんになる、という意味ではありません!)

    しかし、高リスク型HPVが見つかったからといってそれだけの理由で手術を行ってしまうのは行き過ぎた治療といえます。

    子宮頸部異形成と診断された場合、従来の検査方法での検診に加えてHPV検査の結果を参考としながら適正な検診間隔を考えていくことが、現時点における最良の治療方針ではないでしょうか。

    (引用:山王メディカルプラザ)

    男性のHPV検査について

    男性のヒトパピローマウイルス(HPV)検査はあまり行われていません。

    その主な理由は、陰茎以外にも肛門周辺、肛門内、尿道口、陰茎亀頭部周辺にもHPVは存在するため、検査範囲が広すぎることです。又、前立腺内に侵入している可能性もあることから検査しようと思っても困難だといえます。

    特に症状も出にくいことから、感染していても分からないことが殆どなので、積極的に検査を希望する男性もいないのではないでしょうか。

    HPV検査費用は保険適応外?自己負担?

    2008年1月現在、保険適応外なので検査費用(2万円位)は、全額自己負担になります。

    HPV検査の無償化について

    2008年1月9日に開催された厚生労働省の先進医療専門家会議で、HPV-DNA型判定検査(HPV遺伝子検査)を保険適応と認めるかどうか? について話し合いが行われましたが、同検査は現在治験中という理由で今回は見送られ、引き続き先進医療の枠組み内で行うこととなりました。

    同会議は1年に一度開催予定されており、検査キットが承認され保険適用されるか、1年後の会議での審議を待つことになります。

    HPV遺伝子検査と子宮頸部の細胞診を組み合わせた検査により、子宮頸がんの発症リスクは非常に正確に予測することができるので、子宮頸がんの早期発見・早期治療に有効です。今回、HPV遺伝子検査の保険導入が見合わされたことは非常に残念な結果だといえます。

     

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  • 自宅で自己採取・結果はネットで確認できるHPV感染を調べる「性病検査キット」

    自宅で自己採取・結果はネットで確認できるHPV感染を調べる「性病検査キット」

    自宅でこっそりできるHPV検査キットが誕生!

    本来は病院で受けるHPV(ヒト・パピローマ・ウイルス)検査。

    ただ、医師の判断によりHPV検査を断られることも珍しくありません。

    医師からみれば、ありふれたウイルスであるHPV感染の存在を確認するよりも、子宮頸がんの病巣になる異形成の有無を確認する検査の方が重要です。

    頭では理解できるけれど・・

    • そもそも異形成を引き起こす要因である「HPV(ヒト・パピローマ・ウイルス)」に感染していなければいいんじゃないの?
    • HPVに感染しているかどうか調べたい!

    その気持ちもよく分かります。

    私が受診していた頃よりも「HPV検査の需要」は上がっているでしょうが、「HPV検査が不要」だとしている病院や医師もいます。受診している病院の方針で、私たち患者がHPV検査を希望してもやってもらえない場合も多くあります。

    そこで、近年需要が高まっている「自宅でこっそり細胞を採取して検査機関に送り性病検査が受けられるキット」で「HPV検査が受けられるキット」があるかどうか?調べてみました。

    [alert title=”注意”]HPV検査で陰性だからといって、子宮がん検診を受けなくていいということではありません。年に1度の子宮がん検診は必ず受けましょう。[/alert]

    「HPV(ヒト・パピローマ・ウイルス)検査キット」は2種類ある

    HPV検査には2種類あります。

    1、HPV高リスク型検査(子宮頸がん・子宮頸部異形成)

    子宮頸がんを引き起こす要因である「高リスク型HPV」の有無を調べる検査キットです。

    調べるHPV悪性型

    16型・18型を含む高リスク型HPV(31、33、35、39、45、51、52、56、58、59、66、68型)

    *16型と18型のHPVは日本人の子宮頸がん患者の約7割が感染している悪性型です。

    [alert title=”注意”]仮に悪性型(高リスク型)HPVに感染していたとしても、免疫力で体外へ自然排除する人がほとんどです。[/alert]

    詳しくは、「HPV(ヒト・パピローマ・ウイルス)について」をお読み頂けます。

    2、HPV低リスク型検査(尖圭コンジローマ)

    尖圭コンジローマの要因である「低リスク型HPV」が存在するかどうかを調べる検査キット。

    調べるHPV型

    6型、11型

    *尖圭コンジローマについては、「尖圭コンジローマについて」でお読み頂けます。

    HPV検査キットを選ぶときに気をつけること

    上記したように「HPV検査キット」には、

    の2種類があります。

    特に、「女性がかかりやすい性病をまとめて調べられる検査キット」の場合は、どちらのHPV検査が含まれているのか?事前によく確認しましょう。

     

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